村塾立上げの経緯
まちづくりは ひとづくり自分の行動は ひとつのきっかけ
地元商店街の空洞化に直面し50歳を起に、これからは世の中のために少しでも役にたてればと思い行動をはじめました。所有する空店舗を利用して「長井村塾」を設立し、市民や視察に訪れる人たちの交流の場として提供することと致しました。いずれは、活力ある中心街にできればと日々活動しております。
議論を重ねても 空洞化に対する具体策はなかった
私は山形県長井市の中央商店街で花屋を営んでおりましたが、長男夫婦にすべてを引き継ぎ、隣接している空き店舗を利用して「長井村塾」を開いたのは平成12年のこと。商店街の空洞化が心配されてから久しくなります。しかし、今日までその対策のための話し合いは幾度もありましたが、そのつど報告書が積み重なるだけで具体化はしませんでした。
空洞化が 加速した要因はなにか
最近は、クルマを利用して買い物に出るのが当たり前となり、一時間程度で行ける商圏に人が流れるようになったのがひとつ。そしてもうひとつには、多くの商店主が商売が成り立ちにくくなると店をたたんで、他の街に移転するのです。
人生は 50歳 まで
私はいままで街の数多くの役職を退きました。自分の人生は50歳までと思っていましたから、これまでの関わりを一切断ち切って、これからは世の中のために何か出来ることをしようと考えたのです。
今、そこにある ものを活用する時代
ひとつの人生の区切りに、海外旅行をするようにしました。外からフィルターを通して日本を見ると、学ぶことも多くあります。環境に対する取り組みや街づくりにおいても価値観の違いがあります。いままでは、まちづくりの計画を実行しようとすると、まず既存のものを取り壊し、平地にして新しく立て替えることで新しい姿に変えるやり方、つまり新築するわけです。しかしこれからは改築や増築のように、いままでの面影を残しつつ、いいものは活用しながら整備していくやり方の時代です。
活動の二本の柱のひとつとして「3R」 をあげています。
●Reduse:減量
過剰なものやゴミを減らすこと
●Reuse:再利用
本来の機能を残して再利用すること
●Recycle:再資源
本来の機能以外に形をかえて活用すること
長井村塾では
広い空間はもとより、陳列台、テーブル、パソコンなども、中古品を再利用することで整備しました。「投資を少なくして効率を高めることが大切です。」このことは海外旅行をしてみて実感しました。
長井村塾は〜 まちの交流空間 〜
気軽に訪ねて来て多くの人たちに利用してもらいたいと考え、広い空き店舗に会議室、ギャラリー、喫茶コーナー、地場産食品と工芸品、農産物の展示即売コーナーなどを設置しました。また、パソコンによるホームページ作成代行や操作指導を行っています。
地元長井市では行政と市民が協力し、有機物である生ゴミのリサイクルを図り、優良堆肥を生産するなどの化学肥料に頼らない有機農産物を生産している農家が増えています。このような安心安全を追求しがんばっている農家で生産される作物は一般の流通では受け入れられず、生産者の方々が苦労していたため、その苦労に少しでも協力できればと、
長井村塾では、これら農産物を用いた加工品(例えば納豆や豆腐など)の開発・製造を街の業者に委託し、開発リスクをすべて村塾で背負う形で農家や業者にかかる負担を軽減し滞っていた流通経路の開拓と農家・業者・市民・行政のつながり、ひととのつながり、こころのつながりを開拓しています。これらの活動により市民は勿論のこと、視察に訪れてくる人たちの交流の場として定着しつつあります。
ひとづくりが大切、地道な活動を根気強く
まちつくりに商店街の活性化は重要です。ただし、そこを利用する生活者が地域に魅力を感じること。便利であったり新鮮でいいものを安く購入できるところがあれば当然人は集まります。生活する人がまちのなかに住める環境を作ることです。そのためにまちを往来する人が増える交流の拠点を作りたい・・・。地域の活性化は人が戻ってくれば解決することです。
長井村塾はまちづくりのひとつのきっかけにすぎない
自分の考え方に共鳴し思い入れを持っている人、やる気のある人がいてはじめて推進力になる。「まちづくりはひとづくりから」、「ひとづくりは心づくりから」が大切です。今すぐ商店街がひとつになって同じ考えで行動しようとするのは無理です。あきらめず少しずつ自分の思いを伝えるためには、自分が変わり、そのうちにではなく、今から始めるという行動が必要だと思っています。自分の行動が次世代を担う若者たちに少しでも関心をもってもらい、共に行動しようとという人が一人でも現れてくれれば満足です。
長井村塾 塾長 横山 寛道