“今でも少年の心を持った大人達へ”

Peko’sで満天の星達と語り合いませんか!?

<Peko'sの夏休み・大人編>


吾妻連峰・中大巓から米沢盆地に向かう緩やかな尾根。
その中程標高1350M付近に台地状に広がるのが「天元台」です。
ここは、昭和30年代まで、硫黄の採掘で賑わった鉱山跡。かつては1000人もの人が働いていたそうです。
今はひっそりとした穴場的リゾート。冬は“通”の間では名の知れた「天元台スキー場」で有名ですが、
豊かで雄大な自然環境を堪能するには、夏こそが絶好のシーズンです。
そして、ここを訪れた方々は例外なく、少年時代の輝く瞳を取り戻して、再び下界へと戻っていきます。
何が人々をそうさせるのか、貴方自身も体験してみませんか?


眼前に広がる雄大な吾妻連峰を眺めているだけでも、1日はあっという間に過ぎ去ってしまいます。鉱山跡の何も無い広大な広場、陽射しは強烈ですが、高原の乾燥した空気は爽やかです。午前中や夕方はゆったりとした時の流れの中、テニスコートから球音が聞こえてきます。時折カッコウやうぐいす、ホトトギスの鳴き声が混ざり、夕方にはイワツバメが乱舞します。そして、数え切れないトンボの大軍! 羽根が太陽にきらめいて空一面を覆います。

トレッキング編
さて、今日は登山リフトを乗り継いで、西吾妻までのトレッキング。
冬のスキーリフトには乗りなれていても、夏山リフトは何となく違和感を覚える方も多いでしょう。それに、スピードもやけに遅くて・・でも、おかげで、ゆっくりといろいろな植物が観察できます。しらかばリフトは、緑の絨毯・グラススキーゲレンデを右に見ながらの上り。運が良ければ、芝で無邪気に遊ぶ日本猿の群れを観る事もできます。右手、遠くにはスカイバレーの蛇行するライン。左後方には米沢盆地が高度とともに広がってきます。
続いて、しゃくなげリフト。その名の通り、リフト左手にはシャクナゲが多く見られますが、景色は徐々に針葉樹が目立ってきます。リフトに乗車すると、すぐ左手には明道沢の深い渓谷と、大平温泉への登山道が。右手遠くには、飯豊の急峻な山容が広がってきます。この、明道沢は9月下旬頃から色づきはじめ、日のあたる午後には、それこそ錦の様な紅葉が見られます。気を付けて足元を眺めれば、ハクサンチドリやオトギリソウが群生していたりもします。ここでは、しらかばリフトの日本猿同様、ニホンカモシカが時折、リフトの下を横切ったりしています。そう言えば、このハクサンチドリ、レストハウス「ホワイト」の前の熊笹の間に群生しているんですヨ。あまり見る人もいませんが、裏情報。
さて、3番目のつがもりリフトは、そのまんま「つがもり」の中を延々と続きます。このリフトに乗る前に、天気が良ければ是非、登ってきた後ろを振り返って下さい。背後には米沢を中心にした置賜盆地が広がり、その遥か向こうに明峰「月山」が、万年雪を携えて大きく聳え立っています。そして、視界が効く日には、その右肩に秋田県境の鳥海山がその雄姿を覗かせています。

さて、リフト終点が北望台・1820M、その名の通り北に向かってリフトで振り返り見た景色を大きく広げています。あまり、知られてはいませんが、実はここから遠く山形市内が遠望できます。望遠鏡か双眼鏡があれば山形市のシンボル、霞城セントラルビルやNTTの尖塔がはっきりと確認できるのです。そして、左から飯豊、朝日、月山、鳥海、羽山、蔵王、と、名山が一望のもとに。まあ、天気が良ければの話ですが・・
さあ、ここからが登山道の始まりです。最初のレストポイント「かもしか展望台」迄は、直登20分あまり。ただし、ここまで楽に登ってきた(運ばれてきた?)だけに、ちょっとハード。ゆっくりと確実にペースを造ることをオススメします。針葉樹の中の登山道には、モミジカラマツやサンカヨウ、カニコウモリ、そしてゴゼンタチバナなどが広がり、時折ギンリョウソウがちょっと薄気味悪い姿を突然見せたりします。そんな中、木立が少し低くなったと感じたら、すぐそこには「かもしか展望台」の岩原。森林限界ギリギリの標高1900Mを越えたポイント。展望台、と言っても本当に展望台があるわけではなく、視界がグッと開けた展望ポイント。この辺りまできた標高では、カモシカも見る事はありません。名づけた人がいいかげんだったのか・・ここからは、北望台からの景色にプラスして、福島県側の桧原湖の北端も見られ、また、山形県の川、最上川源流の森を見渡せます。とりあえず、ここで一服して、人形石を一周する周回コースに入ります。ここからは木道も整備されており、足並みも軽やかに・・ウラジロヨウラクやコバイケイソウ、ハイマツなどの低木の間に、シラネニンジンソウやミヤマリンドウ、イワイチョウなどが混ざってきます。右手には7月まで雪の残る大凹。それに青空を映し出す沢山の池塘(小さな水溜まり池)達。遠く梵天岩から西に続く山稜が見渡せます。そして左手には中吾妻から東吾妻の山容が姿を現し、遠く茶色の荒々しい山肌を見せる一切経まで続く、穏やかな県境の稜線が心和ませてくれます。気軽な人形石1週コースと別れ、西吾妻方面へはカモシカ展望台から10分あまりで、右手に大凹方面への路をたどります。この辺りにはチングルマやイワカガミ、ヒナザクラなど、可憐な花が多く、またしゃくなげも白やピンクの花が沢山咲き誇っています。池塘周囲にはおびただしいワタスゲが風にそよいでおり、独特の雰囲気を醸し出しています。ここから大凹にかけては、雪が一番遅くまで残るところ。可憐な花の饗宴です。また、大凹のハズレには水場があり、美味しい金名水が疲れた身体を癒してくれます。西吾妻山方面へはここからちょっときつい登りに・・西吾妻コース最高のランチスポット「梵天岩」へ向かいます。実際、西吾妻山頂は樹林帯の中にあり、展望はゼロ。雄大な眺めをご希望の方へのオススメは、こちらの梵天岩か、最西端「西大巓」(にしだいてん)の見晴らし台。半日程度の散策の方も梵天岩まではオススメしたいところです。ここからは西吾妻山頂までも往復1H程度。山頂から西吾妻小屋への途中で、晴れていれば磐梯山や雄国沼が垣間見えます。
さて、周回コースに戻って、人形石へ。ここは賽の河原のような殺伐とした風景の中に、大きな岩塊がいくつか存在感を持って鎮座しています。何でも、遠く縦走路から見ると、この岩塊が人形のように見えたとか・・標高は1960M余り。瓦礫の中にはコケモモやクロマメノキが地を這うように存在しており、初秋にはハイカー達を楽しませてくれます。ここからは特に東へ向かう登山道沿いの稜線が見事。緑の絨毯の中に木道がくっきりと1本の線を描いています。良く見ると東大巓(ひがしだいてん)から北に少し下った明月荘が白く輝いて見えます。実はこの明月荘周辺の弥兵衛平は美しい高層湿原。あまり、人が入らない東側のこの辺りは、静かな東北の山々を散策するハイカーにとっては秘密の穴場と言って良いでしょう。日程に余裕があったら、是非1日かけて散策したいスポットです。周回コースはここ人形石から再び樹林帯の中を北望台へ下っていきます。こちらの路は結構浮き石や木の根っこが行く手を阻み、膝にも負担のある急な下り。途中、樹木のきれたところからは、天元台のテニスコートや我がLodge Peko’s(こまくさ)の赤い屋根も見る事が出来ますが、慎重に足元を選んでの下りになります。足に自身のない方は、先ほどのコースを戻ってカモシカ展望台経由での帰路をオススメします。
さて、大雑把に西吾妻のエントランスをご紹介しましたが、魅力は何と言っても、静かな山とリフトを使っての機動力。晴れた日に一度散策した方には、病み付きになること請け合いですよ。さてと、疲れた身体に下りのリフトを吹き抜ける風が心地よく眠気を誘います。

夕食編
歩き疲れた身体には天然水の風呂の気持ち良いこと! 残念ながら天元台には温泉はありません。ロープウェイ下には有名な白布温泉や新高湯温泉があるのに・・う〜ん残念。でも、この山の水、ただ者ではありません。入浴後、肌はツルツル。入浴後の山の空気の実に気持ちの良いこと!今はやりのバブルやジャグジーはないけれど、そこは素朴な山小屋感覚。まあ、設備投資できない貧乏ロッジなので、ご勘弁を・・因みにこの水で飲むコーヒーや水割りは最高!との、評価を頂いております。水は標高1500M付近の岩盤から湧出たものを引いてきております。
さあ、待ちに待った夕食! 気取ったフレンチやイタリアンなどはお出しできませんが、当方のお料理は素材にこだわった家庭料理。スローフード時代にぴったりの食材&メニューです。主に和洋折衷料理に中華を交えたオリジナル。たっぷりのサラダに自家製のドレッシングも欠かしません。とかく、宿と言えば食事の自慢で、いろいろと素晴らしい宣伝文句が並んでいますので、敢えて宣伝が下手な当方ではあまりPRは致しません。料理はハートとセンスだと常々言いつづける家内(美津)のハートとセンスを信じて下さい。地元の旬の素材を生かした家庭料理。皆様のご家庭での参考になることを祈っております。通常のメニューは、お肉料理、お魚料理、箸休め(洋食の場合はオードブル)、アラカルト(グラタンやマリネ、季節料理など)、サラダ、それにご飯、味噌汁(スープ)。好き嫌いのある方でも大体はご満足頂いております。もし、アレルギーなどで、どうしても駄目な食材がある方は事前にお申し出下さい。出来る範囲で対処致します。また、米沢と言えば米沢牛! ステーキご希望の場合は当日午前中までにお申し込み頂ければ、追加料金にて承っております。

星空編
夕食も終わり、一休みしたあとはいよいよ星空のショータイム! 夕方の飯豊山に沈む夕陽も見事ですが、ここは市街地から外れた山の中の別天地。目がなれてくると空には天然のプラネタリウムが・・ まず、頭上を走る天の川が今夜の天体ショーの開演を告げます。幼い頃、勉強した星座を思い出しながら、明るい星を追っていきます。実はこれ、大変な作業! 何故って、あまりにも星の数が多すぎるから・・ そんな中でも、一際明るい星を追いながら、夏の星座、「さそり座」・「白鳥座」・「わし座」・「こと座」・「射手座」・・そして見慣れたカシオペアや北斗七星・・遅い時間帯にはペガサスが北東の空に広がり、アンドロメダやペルセウスが北の空に。お盆の頃には有名な「ペルセウス流星群」も! 通常でも流れ星は沢山見る事が出来ますが、この時期はまた格別。長く尾を引く流星達との出会いは、きっと童心に帰らせてくれることでしょう。夏でも1Hも空を見上げると、肌寒さで身体は冷たくなってしまいます。長袖は必携! そして冷えたら屋内に戻ってコーヒー&お酒の時間。とにかく時はゆっくりと流れていきます。誰もが少年時代に帰れるそんな時間と空間。私達が皆さんと一緒に共有したい全てです。

さて、今日は・・
さてと、今日は何をして過ごしますか? 何かをしなくてはいけないと言う強迫観念を捨て、その日の流れに身を任す。これって本当はすごく贅沢なことですよネ。でもいろいろなしがらみがあって、なかなかそれも出来ないのが現実。 まあ、ゆっくりと焦らずに過ごしてみませんか? せめて、下界を離れた「天元台」に来た時くらいは・・
ちょっと足を伸ばせば、地元の粉を使った手打ち蕎麦屋さんや川魚の釣り堀が。また、車を1Hも走らせれば、地元の酒蔵やワイナリーも楽しめます。まあ、時間と予算に合わせて、成り行き任せ。貴方なりのTime& Space を!私達がお手伝いできることは、そんな時間と空間を少しだけ共有すること。 一度、お会いしてみたいですネ。では。

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