ONCE REPORT '96


実践報告

牛沢敏宏 小国町立玉川小中学校

1.はじめに

 玉川小中にはコンピュータが7台あるが、Dosベースで動くのが5台、2台はそれ以前の機種で、インターネットをできる環境ではない。そのため、学校全体での取り組みというより、個人的な取り組みであるが紹介したい。

2.ホームページの作成

 本校の色摩和幸先生がインターネットを使った授業を行うということで、ホームページを分担して作ることになった。ホームページ作成の仕方も全くわからず、時間的な制約もあったので、市販のホームページ作成ソフトで作ることにした。

 使用ソフト名 「ホームページビルダー」 (IBM社)

 作ってみて感じたことは
  ・以外に簡単に作れた
  ・アップロードの仕方が、作るときよりわからなかった
というのが率直なところである。 まず、作ってみようとということで作ったが、その過程で、玉川小中学校や地域の特性や歴史に目を向けることができたことが、大きな収穫だったように思う。

3.インターネットの学校での利用

 学校でインターネットに接続できないので、間接的な利用である。

(1)算数・数学での利用

 「ねこぱぱ」(藤井健二さん)のホームページ『小中学生にも解ける!大学入試問題(算数・数学 )』にある問題を解きながら交流を行った。
 (解答は牛沢がメールで送信した)
 ・小6 問題解決とその後の電子メールや郵便による交流
     (メールの交流内容はねこぱぱさんとの交流授業内容は小学6年の様子
 ・中1 「小学生にも解ける・・」の問題を解く
     (授業内容は中学1年生の様子)
 ・中2・中3 「中学生にも・・」の問題を解き送信
 ・寄宿舎に問題をおき、自由に解く
 「ねこぱぱさん」には大変お世話になった。解答を送った一人ひとりにメールをくれたり、郵送した分には郵便で返事を下さった。自分が書いた解答やメールの返事を心待ちにしている子供を見 て、また、その返事がもらえたときの喜ぶ顔を見て、インターネットを通じて「心の交流」もさせていただいた気がしている。
 数学の問題としても、「数学的な考え方」を養ったり、中学校の「課題学習」「選択数学」の題材にできる問題である。
 「選択数学」の教材として使っているホームページは以下のところである。 
 和歌山大学教育学部付属中学校・3年選択数学    (担当:角田先生)
 佐賀県唐津市立第一中学校・3年選択数学      (担当:平田先生)
 岡山大学教育学部付属中学校・3年選択数学     (担当:川上先生)
 岐阜大学教育学部附属中学校・3年選択数学     (担当:渡辺先生)

(2)学級活動での利用

 中学2年生の進路の学習で、文部省のホームページにあるデータを利用した。授業で直接アクセスはできなかったので、教師側のデータ収集に主に使ったのではあるが、授業でもホームページを印刷したものの一部ををデータとして使用した。(高校中退者数やその理由)
 授業を考える過程で、インターネット上にに何かヒントになるものはないかと思い「ヤフー」等 で「進路」関係のデータを検索したが、全くないのが現状であった。(高校側の進路先等はあったが)
 インターネットは情報が多いが、有用な情報が少ない、というのは現在の状況では授業への活用でも言えそうである。


4.最後に

 授業での利用というより、ホームページの作成に関わった時間の方が遙かに多かったが、その過程で、「勤務する学校や地域はどんなところだろう」と思うことが多かった。子供たちにこの体験をさせられれば、自分の住んでいる地域をより広く見つめられるようになるだろうな、とも思う。 色摩先生が行った授業は、このことを実践しているものと思う。
 これから、メールやインターネットフォン等インターネットの双方向性を生かした授業を行ってみたいと思っている。また、授業の実践集や指導案集など授業の参考になるデータベースが整備さ れてくればもっと気軽に(教師側が)インターネットを活用できるのかな、とも思っている。


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